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BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADE e

 

BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADEが22、23日と行われた。

ナショナルメディアボーイズを喚起させる重いパレードの開幕を告げるイントロが鳴り響くとともに始まったこのパレードはBUCK-TICKの音楽史だけでない日本の「特定された」音楽史のヴァンドが集まるパレードだった。オートモッドは出なかったが(ユキノとヒカルは来ていた)MERRY、cali≠gari、MUCC、MERRY、Pay money To my Pain、POLYSICS、N'夙川BOYS、THE LOWBROWSなどと日本の音楽の裏の歴史のヴァンドが演奏し、晴れ間がさした1日目、土砂降りの2日目を白熱させた。

22日の一番目に真っ赤な夜を演奏したMERRY、今井とユータが格好をまねてセッションしたPOLYSICS、キュートだったN'夙川BOYS、cali≠gari、MUCCそしてD'ERLANGER。BUCK-TICKが不動のメンバーで続けたのを反面に影の道を歩きづつだが、フォロワーを生み出し続けたこのヴァンドには今後無いと言われたディルアングレイのDieも参加した六人編成のD'ERLANGERとして演奏された。

そしてBUCK-TICK。

先行シングルを中心に編成をがらりと変えたパフォーマンスは尊く、このBUCK-TICKという日本に咲いた悪の華はそれに違わぬパフォーマンスを見せてくれた。1日目は勿論、2日目はなおも。

my eyes your eyes。

バレードがハールメンの笛吹きとオーヴァーラップするのなら、いつもでも続く、パレードからは誰1人戻らない。帰れない。いつまでも続くこのバレードに。

 

バクチクが死んでも残るであろうこの彼等の楽曲群は一つの感傷によって続けられている。

それは二日目に歌われた彼等の最初のアルバムからの歌my eyes your eyes、溶けずにいただけど二人はの部分の悲劇から始まっている。だからこそ未だかつて見た事の無い、バクチクをバクチクたらしめているHURRY UP MODEに収録されているSTAY GOLDのように黄金はそこから輝く。my eyes your eyesは永遠が破綻した姿を描いている。ただのラヴソング、いやだからこそラヴソングというべきか、この曲の哀しみは限りなく透明。マリアンヌがピエロに手を触れた時の肌の熱の暖かさも無い。いびつな永遠が25年続く、いや死んでも続くであろうバクチクのレガシーがそこにある。

伝えられない思い。美しい天使とそれを追うルシファー。ルシファーは神々にも嫉妬させた美貌を持ち、神とも悪魔とも対立しこの地上の闇を照らす。

劣化ウランとクラスターボムにまみれた地上を。

夢見る宇宙にこんな歌詞がある

喜びも 悲しみも 狂おしい 2人は帰れない 踊りましょう

そして

さようならの果て 抱き合って 目を閉じたのなら おやすみ

夢見て 夢見る宇宙 I LOVE

すなわちバクチクというヴァンドは・・・・。

 

それはルシファーと彼が追う美しき天使の物語。

終わらない。

パレードが続く限り。いつまでも、どこまでも。

 

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